複合形容詞は超便利
「髪の長い女の子」
これを英語で言うには?
A long hair girl ?
いや、これはなんか違う気がする…。そうか、関係代名詞を使えばいいのね。
A girl who has long hair.
完璧です。
ですが、もっと簡単な方法があります。しかも2通りも!
ひとつには、withを使う方法。
A girl with long hair.
これでOK。簡単ですね~。
もうひとつは、裏技(?) long hair にedをつけて、形容詞化してしまうのです。
A long-haired girl
Long-haired というのを辞書で引いても出ていないかもしれませんが、ご心配なく。この方式ではほとんど無限に形容詞を「創り出す」ことが可能です。たとえネイティブにとって一般的ではなくても、意味は理解してもらえます。
-edは日本語でなら「~の」というような意味と思えばいいでしょう。
(もう少し厳密に言うなら「~を持っている」という意味ですが)
A longhaired girl「長い髪の少女」 = a girl with long hair
A striped shirt 「縞模様のシャツ」 = a shirt with stripes
このように名詞だけにedをつけることもありますが、この方式の便利なところは、形容詞と名詞が複合したままで形容詞化できるところで、
A blue-striped shirt 「青い縞模様のシャツ」
A warm-hearted person 「温かい心の人」
…と、なんでも言えます。
「私は、青いVネックのセーターを着た髪の長い可愛い女の子を見た」
これも割に簡単に言えますね。
I saw a pretty long-haired girl wearing a blue V-necked sweater.
(またはI saw a pretty long-haired girl with a blue V-necked sweater on.←「身につけている」ことを表すためにonを入れます)
では、上記のような形容詞のうち、「人物を描写する」ときによく使われるものの例をいくつか挙げておきましょう。
まず、もちろんlongのみならず、-hairedの前には様々な形容詞がつけられます。
長さ(long/short etc.)や形(curly/straight/wavy etc.)そして色(blond/ brown etc.)。
ただ、なぜか「赤毛の」だけはhairではなくred-headed と言います。
「赤毛」は半分は揶揄され、半分は可愛いと親しみをもたれる特別な存在のようです。
-headedは、外見的な頭部の特徴だけではなく、気質などについても使われます。どちらかというと馬鹿にしたり揶揄したりする意味の言葉が多いようです(だからred-headもそうなのでしょう)。
Bubble-headed 泡アタマとは……?
「アホ」のことでございます。アタマからっぽ、ってことですね。Air-headed とかballoon-headedも同じ意味。
ついでに、気質的なことを表す複合形容詞の代表的なものは
warm-hearted (心温かい) 当然、反対語の「冷たい心の」ならcold-heartedですね。
chicken-heartedなら「臆病な」です。
けれど「心が広い」場合には heartではなくmindを使い、
broad-mindedと言います。open-mindedでもいいでしょう。 心が狭い、ならnarrow-mindedですね。
(heartは「感じる」心で、mindは「考える」心なのでそういうことになるのです)
肌の色などにもこの形は便利です。
dark-skinned「浅黒い肌の」とかlight-skinned/fair-skinned 「色白の」など。
ちなみに、黒人を表すためには「black」を使って構いません。少し前は、blackが差別語とされ、colored「有色の」などという語が代わりに使われていましたが、黒人の人権運動が盛んになるとblackであることの何が悪いのか、それを差別とすること自体が差別的だ、という論調が主になり、black is beautiful などという言葉も掲げられました。今ではむしろcoloredのほうが差別的な印象です。
顔やそのパーツについても同じようにいくらでも形容詞が作れます。
full-lipped (ふっくらした唇の) puffy-eyed(はれぼったい目の) etc.
round-faced (丸顔の) etc.
その他の顔の特徴的なものに「そばかす」とか「えくぼ」などがありますが、これも名詞を形容詞化できます。
freckles(そばかす) にedをつければ freckled face「そばかす顔」などと言えます。ですがこの全体を形容詞化するときは、edは一カ所でよく、a frecke-faced girl「そばかす顔の女の子」などと言えます。
dimple(えくぼ) wrinkle (小皺) line(深いしわ) scar(傷・やけどなどの跡 edをつけるときはrを重ねてscarred とする)なども同じです。 mustache(口ひげ) beard(あごひげ) などでさえ、形容詞化できます。
ね!便利でしょう。 自分の友達や家族について描写してみてください。
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